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誰もいなくなるまで ここにいるよ

ヒリヒリ火傷、その対処方法とは!?

夜中に小腹が空いて、ペヤングを作ろうとしたら火傷した。数年ぶりの火傷体験だ。

先に書いておくと、夜中に背徳感を抱えながら食べるペヤングはやっぱり美味しい。これだけは間違いない。

 

カップにお湯を注ごうとした時、わりと初期の段階で左手の指へ向けて熱いお湯がドバドバ溢れた。なんてことない些細な火傷だと思った。

3分待つ間にヒリヒリしてきた。あー火傷ってこんな感じだったなぁって最初は懐かしさを感じていた。何もせずに待っているのも心許ないので、指に蛇口から出る水程度をかけてほんの気持ちだけ冷やすことにした。なかなか痛みは引かない。おおよそ3分経った頃、一度ペヤング調理の手を止め、氷水で冷やすことにした。火傷の処置ってこんなもんだったかなぁ。

 

指へのヒリヒリ感と共に、痕が残るかもとか、しばらく痛みが残ったらどうしようとか不安を抱えた自分がいた。小心者でクソネガティブな想像と対応をしていることが衝撃的だった。そこにいるのは有能感、無敵感なんて微塵もない凡人オブ凡人、落ち込んだ。

自分のことを「死ぬこと以外はかすり傷っす」みたいな生き方をする人間かと思っていたのに。ちょっとやそっとなことは、ヘラヘラ笑ってやり過ごせると思ってたのに。例えばもし火事の現場に遭遇しても、取り残された人々を助けることさえ容易いと思ってたのに。こんな可愛げのあるプチ火傷に体も心を揺さぶられるなんて。

 

今後事故や事件に巻き込まれても、なんとかなるっしょ、つーかこれからっしょ、みたいなこと自分にはきっとできないのだろう。ただただ私は、重大な出来事に直面したことない、経験不足ハッピー野郎だったのだ。良い風に言えば、恵まれた、フラットな地形を歩いてきたのかもしれない。でもそれは、荒波を乗り越え、面白味に溢れ、キラキラしている、憧れていた生き方では決してない。いつか凡人が凡人であることに気づく日、それが今日だったのかもしれない。

むしろ死ぬまで指が火傷で痛い方がいいのでは?いや、それは絶対ない。痛いのは良くない。出来る限りいつもの自分、そしてみんなと同じでいたい。

 

背徳感と凡人感を同時に感じた夜。隠してきた全能感も薄めながら、今後はもっと慎んで生きていたい。

 

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