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誰もいなくなるまで ここにいるよ

重力ポエム

昔から宇宙にまつわる話が嫌いだった。アンチ宇宙。

UFOとか星座とか宇宙旅行とか、宇宙の話は総じて退屈に感じていた。理由は多分、相手がとてつもなくでかいからだと思う。何が存在し、誰がどうやって証明できるのか。語るに語れない無限の世界。

そんな宇宙について何を話せることがあるのか。幼い頃からずっとそう思っていた。そもそも本当に宇宙って存在するのかさえ、未だに疑っていたり。

とにかく興味のわかない話題のひとつが宇宙だった。(スターウォーズアルマゲドン聖闘士星矢セーラームーンも大好きだよ)

 

そんな私が、突然、宇宙のことを知りたくなった。

本屋に出かけ、宇宙関連の面白そうで簡単そうな本をいくつか購入して読んだ。得られたことは、宇宙ってとてつもなくでかい。それなりに科学は発達したのに、まだほとんどの不思議が解明されていないらしい。

ダークマター」こんなのワクワクするに決まってる。これから人類が何周しても、地球が何百万回以上回っても、解き明かされない宇宙の謎はたくさん残るのかもしれない。まだ何億年も先の見えない学問があるなんて!

 

どうしてこんなワクワク浪漫に触れてこなかったのか、気づかなかったのか。そこそこの年を重ねて、宇宙と対話する心の余裕ができたのか、やっと地に足が着いたのだろうか。

それでもやっぱり、来世の半生もきっと宇宙は嫌いで、別のことに興味を持っているだろう。銀河、少し狭めて地球の世界にさえも、まだまだ知らないことがあり過ぎる。特に好奇心ギャンギャンでミーハーな私のような人々には寿命が足りない。

 

インターネットで遊び始めたきっかけのひとつに、自分の知らない世界を知る人と仲良くなりたいというのがあった。今のパターンで普通に生活していたら、出会うことも話すこともないだろう人々との交流。一周の人生では到底経験できない様々なことを、せめてお話だけでも教えていただきたかった。

自分がこれまで専門的に学んできたことは、それなりに負けない自信がある。それとは別に、触れたかった世界(詳しくはまた今度)は溢れるほど存在している。それ以前に、知りもしなかった世界はもっとたくさんあるのだろう。

そんな世界へ通暁した人達に引き合わされることは、今後起き得るのか。そして星座を眺めながらみんなで語り合える日がくるのか。

 

なんて思いながら、今日もまた、地球は回っている。

 

 

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